春の里山 伊島 2023年05月28日  
里山倶楽部四国編 

- 伊島 ササユリ -

以前から気になっていた伊島のササユリ。

島の子供たちや各種保護団体が保護育成をしていると聞く。

また光高校の生徒さんがバイオで育てたササユリも咲いているらしい。

伊島ササユリ保全マニュアル

2ヶ月前にお誘いがあり申し込んでいたが、その後連絡がない。

悩みながら集合場所に行くが誰も来ていない。

こうなれば一人で行こうと津乃峰町の答島の乗船場に行く。



8時30分出航だがすでに多くの乗客が待っている。

なんと、知り合いの人達ばかり。

峠の会の人達や高鉾山でよくお会いする山の会の人そして徳島城博物館のボランティア仲間。

総勢50名くらい。

肝心のお誘いを受けた団体の姿は見えない。

やがて、新造の連絡船みしまに乗って出発。

30分であっという間に伊島に着いた。



伊島は3つの島で出来ている。

その真中の伊島港周辺に集落が固まって建っている。



どのグループも知り合いなので、どのグループにいていこうかと思う。



まだ新しい立派な小学校や保育所があるが廃校になっているようだ。



とりあえず最初に出発した高鉾山でよくお会いするグループについていく。

皆さん、完全な登山スタイル。

散策するだけなのに大げさかなと思う。

私は、朝起きた時のままのジーパンに底のツルツルになったスニーカー。

暫く歩くと汗が出てきた。

ジーパンは汗が出ると纏わりついて歩きにくい。

しまったなあ。



カベヘラと言う見晴らしの良いところに向かうと道端にササユリがたくさん咲いている。

何処かにささやかに咲いているものだと思っていたが、沢山咲いているのに驚く。



アザミもたくさん咲いている。



カベヘラは、変わった名前。

  伊島には、当所神社がある。  

そこの祭神の1つが、奥津甲斐辨羅 (おきつ
かひべらの)神。

多分ここから来ているのだろう。

黄泉の国から帰ったイザナギが禊祓いのために身につけたものを次々と投げつける。

左手の手纏から生まれたのが奥津甲斐辨羅の神らしい。



カベヘラに着くと一気に景色が広がる。



眼下に潮が吹き上げている洞窟があるらしいがよく見えない。



皆さんは先に進んだので誰も来ない間にドローンを飛ばして撮影。

風がきついので波しぶきがダイナミックで美しい。

撮影していると若い三人組がやってきた。

トレラン用のサンダルを履いて元気気いっぱい。

ドローンが珍しいらしくて写真を撮っていた。



引き返してバイオロードを行くとバイオで育てたササユリが咲き始めている。



バイオで育てたササユリは島の原生種のササユリより葉が狭く香りが弱いようだ。



伊島展望所からの眺め。



暫く行くと峠地蔵がある。

三界地蔵が祀られている。



伊島灯台に向けて登っていく。

灯台に着いたが、柵があって中には入れない。



眺望も少ない。

奥に瀬戸崎防備衛所の聴音所跡がある。


潜水艦の音を聴いて機雷などを爆発させたそうだ。



ドローンを飛ばして観音堂までの撮影をする。



ムサシアブミが今頃たくさん咲いている。



ミニ西国三十三番札所がある。



峠の会の皆さんと一緒になり観音堂を目指す。

野尾辺の湿原が見える。



四国最東端の岬。



ナルコユリも多い。



西国三十三番の観音様。



舗装路が途切れると山道となる。

底のすり減ったスニーカーで登りにくい。



石碑やお地蔵さんが祀られている。



観音堂に着く。

江戸時代に森氏から寄進された供養塔が沢山建っている。



観音堂は大規模リフォーム中。



役行者と六地蔵



森氏は蜂須賀の家臣だったからか逆さ卍の瓦。



嘉永7年建立の供養塔

観音堂裏の涼しい風が通る所で昼食。

食後には何時もの山口先生が担ぎ上げてきた氷の入った冷たいコーヒー。

厚かましくも二杯も頂いてしまった。

火照った体に染み渡る。



自然石に彫られた丁石は珍しい。

下りも石が滑りそうで慎重に下る。



通夜堂に着く。

昔は此処で市が開かれたそうだ。



この花はなんだろうか。



湿原の間を歩いていく。

昔は田んぼだったようだが今は希少昆虫のすみからしい。



この島は池が多い。



ササユリの実とナルコユリの実。



立派な椎ノ木があった。

港まで帰って漁師の方が焼いたサザエをいただく。

300円。

冷えたビールが美味しそうだが150円の冷えたお茶で我慢する。



時間があるので弁天島まで自生のササユリを見に行く。

厳しい坂道を登っていったが、花はあまり咲いていなかった。



16時の連絡船で帰る。

今日は、本来お誘い戴いた会の人達は来ていなかった。

しかし、知り合いの人達と楽しくササユリを見学することが出来た。

バイオのササユリしか残っていないのかと思っていたが、自生のササユリも元気に咲いているのに驚いた。

明日からはしばらく雨のようだ。

南高城のシロヤシオも東尾のサラサドウダンも花の盛りが終わってしまう。

残念だが仕方ない。





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