春の里山 天狗塚 2024年05月21日  2
里山倶楽部四国編 

- 天狗塚 -

今年は、南高城のシロヤシオの開花情報も入ってこない。

高丸山のヒメシャラもまだ早いのだろうか?

どこに行こうか迷う。

そうだ。

久しぶりに天狗塚に登ってみよう。

6年前の大雪の日に登ってから随分と日にちが経っている。



朝5時に起きて西山林道を登山口に向かう。

天狗塚へは家から90km。

クネクネ山道を走るので遠く感じるなあ。

途中のいやしの温泉郷は閉鎖されていた。

8時28分に出発。

登山口の鉄階段が懐かしい。



登り始めは急坂。

チゴユリが芽を出している。



ヒメウズも咲いているが、久しぶりの急坂に足が重い。



工事中のままの林道と交わると、少し緩やかになる。

切り株に腰を掛けて休憩。

こんなことで山頂まで登ることができるのかと心配になる。



腐りかけた倒木などの間を登って行く。



やっとのことで1,470mの広場に着く。

9時20分。

苦しかったし途中休憩したので随分と時間がかかった気がした。

しかし、登山口から52分と昔と変わらない時間で到着することが出来た。



此処で天狗峠までの半分を来たことになる。

ダケカンバの林の中を一旦下っていく。



なんと桜が満開だ。



デッカイ桜の木が何本もありビッシリと花を咲かせている。

亜高山に咲く桜でよく知られているのはミネザクラ(タカネザクラ)だが、関東以北にしか生えていないそうだ。

見ノ越の手前や高城山のスーパー林道沿いにもこの時期桜が咲くが同じ桜だろうか。

調べるとミヤマザクラらしい。

ミヤマザクラ(深山桜)は、高地から亜高山に生え、他のサクラよりも花期が遅く深山に咲く。

別名、
シロザクラ



特徴は、花序が総状につき、花弁の先が円く、凹状に切れ込まないこと、葉状の苞が果期まで残る



鞍部の広場から本格的な登りが始まる。



雪の日には登山道が見えず何回か道迷いをしたことがある。

以前のの深く掘れて傷んでいた登山道の他に何本か新しい登山道が出来ている。

雪の日にラッセルしながら登った時もそう苦しくはなかったのに今日は喘ぎ喘ぎ登る。

加齢で脚力が低下してきているのが悲しい。

家内はスイスイ登ってツツジの咲く所で待っていてくれる。



濃いピンクで小さな花のツツジはツルギミツバツツジだろう。



トラロープがあったところを登り切り振り返ると視界が広がる。



右に牛の背が見えてくると緩やかになる。

振り返ると落合集落が見える。



正面左には寒峰や国見山。

右には矢筈山から黒笠山への稜線。



左には西熊山右には牛の背を見ながら笹原を登って行く。



振り返ると絶景が広がる。



雪の日に此処まで登るとホッとする。

天気が良くても今日は此処で一息入れる。

右に天狗塚と牛の背が見えてくる。

山頂に数人の人影が見える。



もうすぐ峠だと思うが中々着かない。

掘れた登山道は歩きにくい。



やっとのことで天狗峠着。

10時44分。

登山口から2時間16分掛かった。

後期高齢者としてはマズマズかな。



先程山頂にいた三人組がもう降りてきた。

早いなあ。

峠から少し行くと三嶺と剣山、次郎笈が見えている。



綱付森へと続く地蔵の頭。

昔、REIKOさんと蘭ちゃんと一緒に登った時は頭の向こうのお地蔵さんを見に行った。



烏帽子山と落合峠を挟んで矢筈山から黒笠山。



国見山も見えている。

さあ天狗塚に向かおう。



振り返ると三嶺とその奥に剣山、次郎笈。

その間に頭を出しているのは一ノ森。

撮影していると家内はあっという間にはるか向こうへ。



天狗塚と牛の背が近づいてくる。

昔は季節が変わるたびに、この山域に登っていた。

讃岐富士さんやテンキチさんそして乙女さんなどとお会いしたことが懐かしい。

趣味山さんにもお会いしたなあ。

亀尻峠を周回したことも懐かしい。

入山禁止事件から足が遠のいてしまった。



若い御夫婦が天狗塚から降りてきた。

光石から登ってこられたらしい。

天狗塚は高知の人たちに人気がある。

ゲートの大岩の間から天狗塚。



急登に差し掛かる。

雪の時は凍っていてチョット苦労したなあ。



塚と言われるだけあって小さなピークだが結構登り応えがある。

ウグイスが大きな声で鳴いている。

途中の登山路では全く鳴いていなかったのになあ。



砥部テックの山頂標識が残る天狗塚山頂着。

11時18分。

登山口から2時間50分。

焼山寺山や太龍寺山などにも残っているこの標識は何だか懐かしい。

砥部テックさんは松山のアマチュア無線のOBで発明家だった。



記念撮影して牛の背を眺める。



振り返ると天狗峠の向こうに三嶺と剣山、次郎笈。

崖っぷちに腰掛けて昼食にしようとしたが、小虫が多い。



テントウムシを眺めながら、コーヒー休憩。

単独の男性が登ってきたので、下山することにする。

牛の背に寄って食事をするのかと思ったが、家内は来た道を降り始めた。

もう十分満足したらしい。



三嶺を正面にして下っていく。



天狗塚のピークやこの大岩は石英の混じったチャートで出来ているようだ。

硬いので侵食に耐えて残ったのだろう。

三嶺の山頂直下の大岩も同じかもしれない。



登山道の山野草はタチツボスミレとキジムシロかな。



重い足に活を入れて天狗峠に登り返す。



三嶺がきれいに見えるところまで行って昼食。

三嶺から天狗塚まで縦走したことも懐かしい。

その後は、北アルプスに行く前の足慣らしで、毎年西熊山までピストンしていた。

三嶺に登り返す坂もキツイが楽しかった。



食後、天狗峠まで引き返して下山。

家内は相変わらずトットコ先に行く。



サワグルミらしい木に新緑が出始めている。

古い実が付いていてサワグルミではないかと思うが、葉が展開していないのではっきりと確認できない。



ツルギミツバツツジが鮮やかな道を下っていく。

前回の雪の時はシリセードで降りた。



鮮やかなツルギミツバツツジは蕊は10本。



蕾と若葉が同時に出ている。



ミヤマザクラの咲く広場まで降りてきた。



1470mの広場にはマイヅルソウが芽を出していた。



転げ落ちないように注意して急坂を降りて登山口着。

14時26分。

天狗峠から1時間50分ほど掛かっている。

登れるかどうか心配していたが、なんとか膝が痛くなることもなく登って来ることが出来た。

帰りには、時間通行止めに引っかかったが後はスムーズに3時間ほどで自宅に着いた。





総歩行距離 6.4km

累計標高差 ±803m

総行動時間 5時間57分

里山倶楽部四国

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